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音声アプリって台湾ではどうなの?台湾の音声コンテンツの状況をまとめてみた

Aika TACHIBANA
Posted by Aika TACHIBANA on Mar 5, 2021 6:00:00 PM

音声アプリが最近日本でも人気を博していますが、台湾でも今まさに音声コンテンツが大きな盛り上がりを見せています。

今回は台湾を中心とした音声コンテンツ市場を、最新データと具体的なアプリとともにその特徴をご紹介したいと思います。

・台湾の音声コンテンツ市場概要

・台湾音声アプリの市場シェアと人気アプリを紹介

 

台湾の音声コンテンツ市場概要

番組増加率2100%!かつて音声コンテンツ不毛の地だった台湾

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日本をはじめとする全世界でここ数年で「ながら聞き」できる音声コンテンツが盛り上がりを見せています。

アメリカでは毎月40%近くの人がポッドキャストを聞いているという調査もあり、1日あたりの平均視聴時間も2018年から6時間台に突入するなど、その割合は年々増加傾向にあります。


日本では音声コンテンツというとラジオを想像する方も多いかと思いますが、ポッドキャストやインターネットラジオ、音声配信アプリの「REC.」や「Voice」など新たな音声コンテンツが徐々に広がりを見せています。


では台湾の状況を見てみると、ラジオは「おじさんが聞くダサいもの」というイメージがあり、ラジオを含めた音声コンテンツに触れたことがない人も多かったようです。

そのような台湾でも中国語で「播客(bòkè)」と呼ばれるポッドキャストは2019年に「ポッドキャスト元年」と呼ばれるほどの盛り上がりを見せ、2019年から2020年にかけて音声コンテンツが急成長しました。


それを表すデータとして、2020年上半期の台湾で流れているポッドキャストの番組のうち、中国語プログラムの数が半年で2100%も増加したという調査データがあるなど、かつて音声コンテンツ不毛の地だった台湾に大きな変化が訪れています。


半分以上が週5日聴取!台湾で音声コンテンツが急成長したワケ

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盛り上がりを見せる台湾音声コンテンツ市場ですが、今では台湾でポッドキャストを聞く半分以上の人が1週間に5日程度ポッドキャストを利用しています。


では、なぜ台湾にて音声コンテンツが急激な成長を遂げたのでしょうか?今回は3つの理由をご紹介します。

最も大きい理由の一つとして、2019年5月に設立されたSoundOn社(聲浪媒體科技股份有限公司)が提供する台湾発の音声アプリ「SoundOn」が中国語での番組提供をはじめたことです。


実は台湾で2018年頃から通勤時にポッドキャストを聞く人が増加傾向でした。しかし、当時台湾で流れていたポッドキャストはほとんど英語のプログラムばかり。そのため「通勤時に英語ばかり聞くと疲れる」ということもあり、人気が伸び悩んでいました。


そのようなタイミングで「SoundOn」が2019年から番組制作や広告業務をスタート。台湾にほぼなかった中国語でのポッドキャスト配信サービスを始めました。その結果、2019年9月の段階で5〜60番組程度だった番組数も、台湾でのニーズと合致した結果、2020年の当初で急成長を遂げ、夏には1000番組まで拡大。今も爆発的な成長を続けています。


二つ目は、2020年のはじめから世界中で感染が広がった新型コロナウイルスの影響です。多くの人が自宅にいる時間が長くなったこともあり、自宅で仕事をしながらポッドキャストを聞く人も増えたり、自身で配信を始める人も増えたとされています。


三つ目は、2019年12月にSoundOn社がリリースした「SoundOn Hosting」と初めて配信を行う人も気軽に配信ができるサービスを提供したことです。


「SoundOn Hosting」は、番組の録音はもちろんのこと番組の管理、サムネイルの編集、リスナーの分析機能が簡単に操作できる配信者側目線で設計されたサービスです。驚くべき特徴として録音した番組は「SoundOn」だけでなく、本来なら競合である「Spotify」や「Apple Podcasts」などにもアップロードができる機能を有している点です。


そのため台湾で常に上位にランキングされている人気番組も「SoundOn Hosting」を利用して配信されていることもあり、台湾のポッドキャスト視聴ランキングを見てみると、ランクインしている番組の顔ぶれがほとんど一緒というケースが見受けられます。


このサービスは無料で利用できるだけでなく、サービスが中国語対応であったり、カスタマーサービスも設置しているなど、配信に慣れていない配慮された設計となっています。つまり気軽に配信できる環境を整えたことで中国語の番組数が増えたことも、台湾ポッドキャスト市場の発展に貢献しているとされています。


台湾音声アプリの市場シェアと人気アプリを紹介【最新版】

①台湾における各音声アプリの市場シェアと人気番組

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ポッドキャストを聞いている利用者約7000人を対象に行った調査によると、2020年の上半期台湾音声アプリの市場シェアは、アップルが提供している「Apple Podcasts」とスウェーデン発の音楽配信サービス「Spotify」が台湾の音声アプリの74.3%、その次に台湾発の音声アプリ「SoundOn」が12.8%と続いています。しかし、これら一つだけのアプリを利用しているだけでなく併用している人が大多数のようです。


利用者の比率としては、男女比率は4:6で女性の方が多く、女性もの80%近くが独身であること分かっています。年齢層も60%が23歳から32歳の社会人で、90%以上の方がこの2年でポッドキャストを聞きはじめた人であることも分かっています。


では台湾では現在どんな番組が人気あるのでしょうか?数ある番組の中でも根強い人気の2つの番組をご紹介します。


一つは「Gooaye 股癌」という株式投資や国内外の時事問題を取り扱う番組です。人気の理由としては、台湾人が海外の時事問題を聞く人が多いというベースはあったものの、

パーソナリティの男性の語り口が非常にユーモアで分かりやすいことから人気を博しています。実際に台湾で生活している筆者の感想としても、台湾の方々は若い人でも投資や株に興味がある人が多いので、このような番組が人気なのは納得です…!


二つ目は「百靈果NEWS」という司会やYouTuberとしても活躍していている凱莉とスタートアップを経営しているKenの男女二人がパーソナリティを務める番組です。内容は海外の時事ニュースはもちろんのことそれに付随した形でニュースに関連した内容を紹介する番組構成です。また英語が堪能な二人はゲストを招いて英語と中国語を織り交ぜながら、ニュースだけでなくためになる知識も軽快なトークと合わせて聞けるのも人気の秘訣です。ちなみにパーソナリティの二人は台湾ポッドキャスト界ではかなりの人気を集めているそうで、「台湾ポッドキャストの教祖」と書かれているようなニュースも多く目にしました。


ご紹介した2つの番組以外にも、インフルエンサーやYouTuberや若者に人気の歌手の番組も人気があるようです。それだけでなく政治家や故宮博物館、日本とは異なりYouTubeでもニュースを配信している台湾のテレビ局もポッドキャストにも参入。このように番組がより多様化している背景もあり、ポッドキャスト人口もさらに増加することが予想されます。


②驚異的な定着率!台湾で人気の音声アプリ

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これまでご紹介したとおり、いまでは多くの人がポッドキャストを楽しんでいる台湾コンテンツ市場。では台湾ではどのようなアプリが人気を集めているのかをご紹介します。


 

Apple Podcasts

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Appleが提供している音声アプリ「Apple Podcasts」は、台湾でも最も利用されている音声アプリです。Podcastsの名前の由来はアップル製品の音楽デバイス「iPod」と放送の英語「broadcast」を合わせた造語だといわれています。現在台湾でも多くのユーザーが利用していますが、アプリ内の検索機能が弱く、なおかつ他の音声アプリには備わっているプレイリストの共有などコミュニティ機能が有していないことから、一部の台湾ネットユーザーの中にはそこが残念だという声も上がっています。

 

Spotify

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スウェーデン発の音声アプリ「Spotify」は音楽配信とポッドキャストどちらの機能も有しているアプリです。特徴として「Spotify」には追跡機能があるので、聞いている人の好みに合わせたコンテンツをオススメしてくれます。そして「ApplePodcasts」にはないユーザー同士のコミュニティ機能やポッドキャストを公開プレイリストに追加できるなどの機能もあります。


一部の台湾のネットユーザーの中では、再生速度を変更できる機能があることも人気のようですが、頻繁にオフラインモードになり曲が中断されてしまう事がある点は残念だという声も見受けられました。

 

SoundOn

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「SoundOn」は2019年にUberアジアのゼネラルマネージャーだった顧立楷氏が設立したSoundOn社が提供する台湾生まれの音声アプリです。

特徴としては、さまざまな人がポッドキャストを配信しているだけでなく、SoundOn自身もオリジナルのコンテンツを配信している点です。そのため実際に利用しているCAPSULEのスタッフの話を聞いても「Spotify」や「ApplePodcasts」よりも流れている番組が多いイメージがあるようです。


またSoundOn社が2021年2月9日に発表した関連サービスが「SoundClub」という招待制の音声SNSアプリです。仕様を見てみると、世界中の人々と会話が楽しめるプラットフォームとのこと。ここまで聞くと「あれ?名前もそうだけど、あの話題のアプリとそっくりでは?」と思われるかも知れません。


よく見てみると「SoundClub」はAndroidも対応しており、加えてチャットやポッドキャスト自体も聞ける機能も搭載。SoundOnにはないプレイリストの共有機能も兼ね備えているため、あくまでも「SoundOn」がベースとなっているサービスのようです。


加えてSoundOn社が2021年1月末にシンガポールの大手IT企業とのM&Aの報道が。さらなる開発資金が投入されるという噂もありますので、今後の発展が注目されるプラットフォームです。


 

Clubhouse

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Clubhouseは2020年4月にアメリカでサービスがリリースされた音声SNSアプリです。テーマごとに「ルーム」と呼ばれる部屋を作り、そこに入室した人同士で会話を楽しむ音声コミュニケーションを特徴としたサービスです。

日本でも2021年の1月下旬から爆発的に広がりましたが、台湾でもほぼ同時期にユーザーが増え始めました。Clubhouseは招待制で、2021年2月現在でAppleでしか利用できないアプリにも関わらず、現在では台湾の人気芸能人やYouTuber、インフルエンサーたちがこぞって参加をしています。


中国で規制が入るまでは、中国と台湾の若者の中でセンシティブな政治の話をするルームができて話題になるなど、台湾でもしばらくは盛り上がりを見せそうな音声アプリです。

 

まとめ

さまざまなサービスが乱立している音声アプリですが、なにかの作業をしながらでも聴くことができる「ながら時間」を活用して楽しめることから、世界的にも需要の拡大が期待されています。

 

実際に台湾で利用している多くの方が通勤時間中にポッドキャストを聞いている方が多いというデータもあるため、台湾独自の音声アプリが急激な成長を続けている現状もあり、台湾の音声コンテンツ市場の新たな動向があれば、お知らせしたいと思います。

 


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